- 真砂沢ロッジのテント場に泊まった
- 真砂沢ロッジの行き方
- 真砂沢ロッジのテント場基本情報と設備
- 真砂沢ロッジテント場に泊まった様子
- 剱沢キャンプ場から真砂沢ロッジへ下った様子
- 真砂沢ロッジから黒部ダムへ歩いた様子
- まとめ
真砂沢ロッジのテント場に泊まった
真砂沢ロッジは、剱岳のそばにある剱沢雪渓を下ったところ、標高1,760mの秘境感の漂う場所に建つ山小屋です。山小屋の場所は、真砂岳を源とする真砂沢と剱沢が合流する地点で、激しい川の流れの音が聞こえます。黒部ダムから、剱沢雪渓経由で室堂方面へ向かう場合、または、仙人池ヒュッテや池ノ平小屋方面へ向かう登山道の中継地点として、登山者に利用されています。
真砂沢ロッジでは山小屋泊だけでなくテント場も併設しており、私は紅葉の時期の2024年10月12日(土)から1泊で利用しました。テント場では、剱岳の切り立った岩峰と剱沢の深い谷の風景を見ながら、キャンプを楽しむことができました。
下の写真が真砂沢ロッジです。積雪対策のため、石垣に囲まれています。
真砂沢ロッジの行き方
真砂沢ロッジへ行くには、黒部ダムから行く場合と、室堂方面の剱岳登山拠点エリア(剱沢キャンプ場、剱沢小屋、剣山荘)から行く場合の2通りあると思います。
1.黒部ダムから行く場合
黒部ダムから真砂沢ロッジ行く場合は、立山黒部アルペンルートで黒部ダムまで行き、そこから登山道を歩いて真砂沢ロッジへ行きます。登山ルートを下の地図に示します。
標準コースタイムは、両方向ともに約7時間20分で、テントを担いで歩くには少し長めのルートです。このルートは、美しい黒部川を下に見ながら歩けるのが魅力ですが、割とアップダウンが多くて体力を奪われ、石がごろごろ転がっていて歩きにくい区間もあります。ですが、景色は変化に富み、飽きさせないルートでしょう。
私は真砂沢ロッジでテント泊をした後、黒部ダムへ向かう際にこのルートを利用しました。
2.剱沢キャンプ場から行く場合
剱沢キャンプ場(剱岳の登山拠点としては、他に剱沢小屋や剣山荘も近くにあります)から真砂沢ロッジへ行く場合、以下のルートになります。
標準コースタイムは、剱沢キャンプ場から真砂沢ロッジへ向かう場合は約2時間30分、逆に上りの場合は約3時間30分です。
このルートは、美しく雄大な剱沢雪渓を歩けるのが魅力です。雪渓を歩くには雪の状態が良くないと難しいですが、右岸に夏道があり、私はこの夏道を歩いて真砂沢ロッジへ行きました。
紅葉の時期で剱岳の岩峰に生える紅葉を堪能しながら、下って行きました。
真砂沢ロッジのテント場基本情報と設備
真砂沢ロッジのテント場の基本情報は以下です。
- 料金:1泊1人1,000円(水場とトイレ利用料を含む、2024年10月現在の料金)
- 開設期間:7月上旬~10月上旬
- 張数:30張
- 予約の要否:不要
- docomo電波:残念ながら、電波は全く入りませんでした。。
テントサイト
テントサイトは以下のように、ある程度の広さで区切られているため、混雑している場合は、隣のテントと近くなってしまいます。私はプライベート感を重視するので、後述しますが、端っこの一段上がったスペースに張りました。
紅葉時期の3連休の土曜日だけあって、テントの宿泊者は多かったですが、満員とはならず、テント場の8割が埋まっている感じでした。やはり寒い時期なので、行く人も多くないのかもしれません。
テント場からは、下の写真のように、剱沢と剱岳稜線の岩峰が見えます。紅葉と相まって素晴らしい景色なのですが、少し曇っていたのが残念でした。
こっちが真砂沢だと思います。剱沢と合流し、水流の激しい音がすごかったです。
トイレ
トイレは真砂沢ロッジに併設されており、男性用小が1つ、あと3つは和式でした。非常に綺麗に清掃されており、清潔に保たれていました。
ちゃんと手洗い場もありました。
なお、トイレがあるところには、休憩所としてイスやテーブルが設置されていますが、ロッジ宿泊者用で、テント泊者は利用できないとのことでした。
水場
水場として、テント場の脇に水道蛇口が設置されていました。上流の沢から引いており、必要に応じて煮沸が必要とのことでしたが、冷たくておいしい水で、私は構うことなく飲みまくりました。
真砂沢ロッジテント場に泊まった様子
私は区画分けされたエリアの端の、一段上がった場所に下の写真のようにテントを張りました。隣に他のテントがないため、落ち着いて眠ることができました。
私はテント場に昼14時過ぎに到着してテントを張りました。時間があるので周辺を散策したかったのですが、残念ながら、真砂沢ロッジ周辺には、ちょっとした山頂や展望台がないので、テント場でだらだら過ごしました。
テント場から、剱岳方面が晴れないかなと見ていましたが、晴れませんでした。。
少し後悔したのが、翌朝は晴れたのに、テント場から剱岳方面の景色を見れなかったことです。明るくなる前の5時頃に黒部ダムへ向けて出発し、途中登山道から、剱岳方面がモルゲンロートで赤く染まっているのを見た時は、テント場から見たら非常に美しかっただろうなと残念になりました・・。
夕食はパスタ、朝食はラーメンを食べました。パスタ2束で200g、ラーメン100g、魚肉ソーセージを消費し、翌日の荷物は随分軽くなったなあと実感しました。
剱沢キャンプ場から真砂沢ロッジへ下った様子
私が真砂沢ロッジへ行った時は、剱沢キャンプ場を出発し、剱沢を下って行きました。その様子を写真で紹介しておこうと思います。
下の写真が剱沢キャンプ場で、目の前に剱岳が見える好立地なキャンプ場です。剱岳と別山の登山を終えた後、テントを撤収して剱沢へ向かいました。
下の写真が剱沢です。切り立った岩峰に紅葉が非常に美しかったです。
この剱沢に雪渓がありますが、この時期はほとんど溶けており、ところどころ残っている感じでした。もっと夏の早い時期なら雪渓の上を歩けますが、この時期は右岸(右側)の夏道ルートを歩いて下りました。
夏道ルートは、リボンで道しるべをしてくれており、危ない箇所にはロープを設置してくれて、整備されていました。ただ、通行する人は少なめで、道が分かりにくい箇所や、斜面を歩くために歩きづらい箇所が結構あり、標準コースタイムより時間がかかるように思いました。沢に落ちてしまうのではないかと、ヒヤヒヤするような急斜面もいくつかあって怖かったです。。
下の写真のように、雪渓の上を歩いて、右岸から左岸へ移動するところが1か所あります。ここもピンクのリボンで道しるべをしてくれていました。なお、多少すべりますが、アイゼンは不要でした。
左岸へ移動した後少し歩くと、真砂沢ロッジが見えてきて到着しました。
剱沢ロッジから真砂沢ロッジまで標準コースタイム2時間30分程度ですが、剱沢雪渓の夏道の下りは、絶景を見ながらスリルも味わうことができ、濃厚な登山ルートで、歩けて良かったと思います。
真砂沢ロッジから黒部ダムへ歩いた様子
真砂沢ロッジテント場でテント泊をした翌日は、早朝5時頃にテント場を出発し、下山のために黒部ダムへ向かいました。
この日の朝は快晴だったので、下の写真のように、歩いている途中、遠くにテント場近くのピークが朝日に照らされている様子が見えました。
さきほども言及しましたが、もしテント場から剱沢方面を見たら、かなり綺麗な風景が見えただろうと思われ、早朝に出発したのを少し後悔しました。。またいずれ朝の剱沢の景色を見るために、真砂沢ロッジは再訪しようと思いました。
黒部ダムへの登山道は、上ったり下ったり、水平にトラバースしたり、変化に富んでいます。
特に、真砂沢ロッジ出発して少ししてから、ハシゴ谷乗越という峠を越えるのですが、ここの急登がなかなかでした。。
あと、基本的に沢沿いを歩くので、下の写真のように、石がごろごろしている箇所が多かったです。
紅葉が綺麗なところもありました。
登山道は、危ないところにロープや梯子を設置してくれていました。
黒部ダムへ近づくと、豪快に水が流れる黒部川沿いを歩きます。左側に迫力の岩壁(大タテガビンかな?)が見えて、目を引きます。
黒部ダムに近づくと、登山道から観光放水している様子を下から見ることができます。観光する場合は上からしか見えないですが、下から見るのも迫力あって良いです。
最後にひと登りすると、立山黒部アルペンルートの黒部ダム駅への入り口が突然現れ、入るとすぐに電気バス乗り場に直通しています。私が行ったときは、ちょうど電気バスが待っていたので、すぐに乗り込むことができました。
まとめ
北アルプス剱岳の剱沢を下ったところにある、真砂沢ロッジのテント場に泊まったので、そこへのアクセス方法、泊まった様子や登山道の様子を紹介しました。
美しい剱沢の眺めと、綺麗なトイレ/水場の設備、変化に富んだ周辺の登山道など、魅力的なテント場です。なかなかアクセスが難しい場所にありますが、逆に秘境的な雰囲気を感じながらキャンプを楽しめます。
黒部ダムから、剱岳、室堂、池ノ平山、仙人池方面へ行く場合、真砂沢ロッジのテント場の利用をおすすめします。