Trip by myself

ツアーを使わず、すべて自分でアレンジ!普通のサラリーマンが行った、"格安旅行"(主にアジア圏)で見た景色や、旅行ノウハウを紹介!最近ハマりだしたキャンプ、久々に再開した登山の情報も紹介!

剱沢キャンプ場に泊まった感想、剱岳登山拠点として最高のテント場

剱岳登山拠点の剱沢キャンプ場

剱沢キャンプ場は、北アルプス立山連峰の剱岳の登山拠点として、最高の場所に位置するテント場です。

冒頭の写真が剣岳ですが、写真の下の方に小さくテントが並んでいる様子が分かると思います。そこが剱沢キャンプ場です。そして下の写真は、剱沢キャンプ場をもっと近くで撮ったものです(キャンプ場手前の登山道から撮影)。

こうやって見ると、すごい場所によくこんな平坦な台地があるなあ、と思います。これをテント場にしないわけにいかないですね。

剱沢キャンプ場は、美しく格好良い剱岳の全容を目前にしてキャンプを楽しめる、素晴らしいテント場です。

また風景だけでなく、登山拠点としてのロケーションも良いです。剱岳山頂への別山尾根登山ルートの標準コースタイムは往復で約6時間35分で、早朝出発して昼前にテント場へ戻ってこれる、ちょうど良い距離感です(鎖場は大変ですが・・)。

さらに、立山三山のうちのひとつの別山も、テント場から往復約2時間10分で割と手軽に登れます。剱岳の眺めが良い剱御前も、テント場から往復約2時間55分で登れます。

10月3連休の紅葉シーズンに剱沢キャンプ場に宿泊

私は2024年10月11日から2泊で黒部平~雷鳥沢~剱沢キャンプ場~剣岳登山~別山登山~真砂沢ロッジ~黒部ダムというルートを、テント泊しながら歩きました。

剱沢キャンプ場のロケーションの良さに感動したので、キャンプ場の様子や泊まった感想を以下にまとめたいと思います。

剱沢キャンプ場の行き方

剱沢キャンプ場の行き方は、以下の3パターンの登山ルートがあると思います。

1.室堂バスターミナルから剱沢キャンプ場

一番利用者が多いのが、室堂バスターミナルから剱沢キャンプ場へ向かう、以下の地図の登山ルートだと思います。標準コースタイムが約3時間25分で、テントを担いで歩くにはちょうど良い距離でしょう。雷鳥沢から別山乗越へ登る坂がきついですが、そこさえ頑張れば、他は下りか平坦なので問題ないでしょう。

2.雷鳥沢キャンプ場から剱沢キャンプ場

上記1で説明したルートのうち、途中の雷鳥沢キャンプ場で1泊し、そこから剱沢キャンプ場へ向かう場合は、標準コースタイムが約2時間30分で済みます。

3.真砂沢ロッジから剱沢キャンプ場

最後に、真砂沢ロッジから剱沢雪渓(夏道もあり)を歩いて剱沢キャンプ場へ向かう、以下の地図の登山ルートで、標準コースタイムは約3時間5分です。このルートを歩く方はあまり多くないかもしれませんが、大迫力の剱沢雪渓は一見の価値があります。

私は今回の登山で、剱沢キャンプ場から剱沢雪渓を下って、真砂沢ロッジへ行きました。剱岳から伸びる稜線と紅葉のセットが美しく、歩いて良かったなと思いました。

剱沢キャンプ場の基本情報、設備

剱沢キャンプ場の基本情報を以下に示します。

  • 料金:1泊1人1,000円(水場とトイレ利用料を含む、2024年10月現在の料金)
  • 開設期間:7月上旬~10月初旬
  • 張数:300張
  • 予約の要否:不要
  • docomo電波:良好で4Gが入っていました。

2024年時点ですが、今どき北アルプスで1泊1,000円とは安いと思います。また、張数は300程度とのことで、非常に広いテント場です。混雑してテントが張れない状況はあまりないでしょう。

電波については、私は格安simでdocomo回線を使っていますが、夜19:00くらいの混雑する時間帯を除き、接続良好でサクサクとネットの閲覧できました。

広々したテントサイト

テントサイト広々としており、私が行った日が平日ということもあり、場所は選び放題でした。

下の写真のように、1張ずつ区切って整地してあり、テントの大きさに合わせて場所を選ぶことができました。周囲には大きな石がいくつも転がっているため、ペグなしで石を使って張り網を固定することできました。

テント場は、正面に剱岳、右に別山の稜線、左に剱御前の稜線が連なっており、周囲360°が山に囲まれた状態となっており、どこを見ても絶景です。

下の写真は剱岳を正面にして、少し高い位置(登山道)からテント場を見下ろした風景です。迫力のある剱岳の風景が最高です。

テント場から別山方面を見ると、以下のように見えます。

剱御前方面は以下のような風景です。

テント場から見た剱岳の風景です。

野営場管理所

キャンプ場には野営場管理所という建物があり、ここで宿泊の受付を行います。この建物は、診療所と派出所も兼ねているそうです。

管理人は本来10月以降は不在となるようで、私が行った日は3連休前日のせいか、滞在してくれており、チェックインの受付をしてくれました。

トイレ

下の写真の建物はトイレですが、私がテントを張った場所から、涸れた沢を渡ったところにあり、遠かったのが難点でした。。その涸れた沢っぽいところは、下の写真のように、石がごろごろして歩きにくく、夜中にトイレへ行くのが大変でした。トイレの近くにもスペースがあったので、そっちにテントを張っても良かったかもしれません。

あと、汲み取り式トイレなので、少し臭かったです。また、洋式はなく、下の写真のように穴が開いているだけの構造となっていました。

別の建物にバイオトイレがありましたが、そっちは使用禁止とのことでした。

水場

水は下の写真のように、ホースから水が勢いよく出っぱなしとなっており、使い放題でした。恐らく剱沢から引いていると思われますが、本当冷たくておいしかったです。

剱沢キャンプ場周囲は3つの営業山小屋があって安心

なお、剱沢キャンプ場から10分くらいのところには剱沢小屋があり、1時間以内のところに剱御前小屋や剣山荘があり、悪天候など何かのトラブルのときにも安心です。

剱沢キャンプ場の良いところ、悪いところをまとめ

以上剱沢キャンプ場がどんなテント場か紹介しましたが、良いところと悪いところをまとめると以下のようになると思います。

良いところ

  1. 剱岳と別山登山に便利なロケーション
  2. 眺めが良い
  3. テント場が広い
  4. 料金が安い

悪いところ

  1. トイレが汲み取り式
  2. トイレへの足場が悪い

トイレがちょっと不便かなと思われますが、眺めの良さと剱岳や別山へのアクセスの良さのメリットの方が勝り、剱岳登山の際は利用をおすすめしたいです。

私が剱沢キャンプ場に泊まって、剱岳と別山を登山した様子

私が剱沢キャンプ場に泊まった様子と、翌日に剱岳と別山を登山した様子を紹介したいと思います。

以下の写真は私が張ったテントです。

10月の剱岳は寒いのではないかと思い、防寒対策はしっかりして行きました。フリース、ダウンジャケット、ダウンパンツ、ダウンシュラフを持って行き、全部着込んで寝たので大丈夫でしたが、予想通りの寒さでした。

ただ、例年であればこの時期に、北アルプスでは雪が降るイメージがありますが、降っておらず、水も凍っておらず、昼間は歩くと汗だくになるくらいだったので、やはり温暖化の影響を感じました。

夕食はレトルトパスタ、朝食は棒ラーメンでした(いつも同じメニュー)。

怖かった剣岳の鎖場

翌朝はまだ空が暗い5時にテント場を出発し、剱岳山頂を目指しました。

私は高所恐怖症で、高度感のある鎖場は苦手なので、正直怖くてドキドキする場面がいくつもありました。13か所の鎖場がそれぞれ番号をふって案内板が設置されていますが、特に怖かったのが、平蔵の頭、カニのタテバイ、カニのヨコバイですね。

カニのタテバイは、足を踏み外したらどうしようという不安感から、無我夢中で登りました。怖かったー。

ただ、私が登山した日は土曜日ですが、前日が平日なので、登山者の渋滞などはなかったのが良かったです。また、天気は最高に良く、風もなく秋の涼しさで、登山しやすかったです。

下の写真は平蔵の頭です。

以下が、一番怖かったカニのタテバイ(上り専用)です。

以下は、カニのヨコバイ(下り専用)です。

山頂からの眺めは最高でした。室堂方面、日本海まで見渡せる富山方面、後立山連峰方面など360度の絶景で大満足でした。

天気の良い連休をずっと狙っていましたが、狙い通りの天気で、期待以上の景色を見ることができて良かったです。

別山へ登って景色を堪能

剱岳を下山してテント場へ戻ったのは9時半くらいでしたが、次の目的地の真砂沢ロッジへの出発までまだ時間があるので、別山にも登りました。別山に登る頃には、少しガス(霧)が発生しており、一部見通しが悪かったですが、それでも良い景色を見ることができました。

別山から見える剱岳です。ここから剱沢キャンプ場がすごく小さく見え、剱岳の全体像を大迫力で見ることができました。

別山は北峰があり、そっちにも行ってみました。別山北峰からは、鹿島槍ヶ岳などの後立山連峰が良く見えました。

まとめ

北アルプスの剱岳に登るために利用した、剱沢キャンプ場について、アクセス方法、泊まった感想や様子を紹介しました。

剱沢キャンプ場は目の前に剱岳、左右は剱御前と別山に挟まれ、四方を山に囲まれた素晴らしい景観で、テント泊する価値が大きいと思います。鎖場の歩行に自信があるなら剱岳に登ると良いし、そうでなくても、別山や剱御前の登山を楽しむことができます。

登山好きでテントを持っているなら、是非とも剱沢キャンプ場の利用をおすすめします。