Trip by myself

ツアーを使わず、すべて自分でアレンジ!普通のサラリーマンが行った、"格安旅行"(主にアジア圏)で見た景色や、旅行ノウハウを紹介!最近ハマりだしたキャンプ、久々に再開した登山の情報も紹介!

【ブログ】裏銀座縦走ルート(一部)を烏帽子小屋テント泊の1泊2日で縦走して絶景堪能!

裏銀座縦走ルートとは?

裏銀座縦走ルートは、北アルプスの烏帽子岳から槍ヶ岳までの登山ルートのことを言います。裏銀座に対して表銀座もあり、こちらは燕岳から槍ヶ岳までの登山ルートのことを言います。長野県安曇野市から見て手前にあるのが表銀座、その背後に位置するのが裏銀座です。

裏銀座縦走ルートは、アクセスが難しくてコースの距離も長いため、表銀座より踏破する難易度が高く、訪れる登山者も少ないです。裏銀座を踏破するには、通常3泊や4泊かかけて歩く必要があり、まとまった時間も必要となります。

ただし難易度が高いだけあって、縦走路から見える景色はとても素晴らしいです。アクセスが難しいだけあって、縦走路は山深いロケーションにあり、周囲360度すべて北アルプスの山々に囲まれた状態となり、素晴らしい景観を見せてくれます。

全行程は難しいので一部だけ縦走した

私は2023年8月10日~8月11日(山の日)の1泊で、裏銀座を縦走しました。当初全ルートを縦走しようといろいろ考えてみましたが、どうしても日程や交通手段のことを考えると難しく、結局裏銀座の一部ルートだけ(1/3くらい)を歩くことにしました。

私の場合マイカーを使ってアクセスするため、登山口と下山口が同じになるようにしたかったので、烏帽子岳側から登って槍ヶ岳方面へ抜けるのは、車の回収が面倒すぎて難しかったです。

とはいえ、裏銀座の一部歩いただけでも、私がこれまで見た山の景色の中でも最上級であり、大満足の山行となりました。真砂岳からの下山はきつかったですが・・。

本記事では、私が歩いた裏銀座縦走ルートがどんな様子だったか紹介し、一部ルートだけでも十分楽しめることを強調したいと思います。

1泊2日で縦走した様子を5つのパートに分けて紹介

私が歩いた裏銀座縦走ルートは以下の地図のように、高瀬ダム近くの七倉山荘(長野県大町市)を出発して、烏帽子岳~野口五郎岳~真砂岳まで縦走し、湯俣温泉まで下山して七倉山荘へ戻る周回ルートです。

初日はブナ立尾根から烏帽子小屋へ登ってテント泊し、2日目は真砂岳まで縦走し、そこから竹村新道で下山して、湯俣温泉からの小さなアップダウンの登山道歩きで七倉山荘まで歩きました。

標準コースタイムは以下のようになっています。

  • 七倉山荘~高瀬ダム調整湖:1時間30分 (1日目)
  • 高瀬ダム調整湖~烏帽子小屋:5時間20分 (1日目)
  • 烏帽子小屋~真砂岳:4時間 (2日目)
  • 真砂岳~湯俣温泉:4時間25分 (2日目)
  • 湯俣温泉~七倉山荘:2時間50分 (2日目)
  • 高瀬ダム調整湖~七倉山荘:1時間15分 (2日目)

私は1泊2日で歩きましたが、特に2日目の行程的が非常にきつかったので、湯俣温泉でもう1泊して2泊3日としても良かったかもしれません。その場合、晴嵐荘にはテント場もあり、温泉の日帰り入浴も可能で、より楽しめると思います。

私が歩いた様子を5つのパートに分けて以下に紹介します。

①日本三大急登のブナ立尾根を登った(1日目)

初日は七倉山荘を出発し、烏帽子岳へ向かいました。

七倉山荘から高瀬ダムまでは約5kmの車道歩きとなり、乗り合いタクシーを使えば楽なのですが、私はタクシー代をケチって歩きました。長いトンネル(山の神隧道)があり、中は明かりがついておらずヘッドライトで歩きましたが、正直怖かったです・・。

ここから高瀬ダム調整湖へ向けてジグザグの道を上がったのですが、ここの距離が見た目以上に長くてかなりきつかったです。。

ようやくの思いで高瀬ダム調整湖へ到着すると、雲に覆われていましたが、これから向かう稜線が少し見えました。

烏帽子小屋に水場がないため、2リットルの水を汲

テント泊する烏帽子小屋には水場がなく、有料で1リットル200円かかります。それはちょっと高いので、あらかじめ水を汲んで持って上がることにしました。

濁沢右岸にある烏帽子小屋への急登入り口(下の写真で左側の方)に、水場を探し、2リットルの水を汲んでザックに詰めました。ザックが急に重くなり、これをもって急登を登るのかと、げんなりしてしまいました。。

ブナ立尾根は、日本三大急登とされている登山道で、確かにずっと登りなのですが、距離がそこまで長くないため、想定したほどはきつくありませんでした。私の場合、七倉山荘から高瀬ダムまで余分に歩いているため疲れていましたが、それがなければ、こんなものか、という感じだったと思います。

烏帽子小屋に到着し、テント泊の受付を行いました。

②烏帽子小屋テント泊と烏帽子岳登山(1日目)

テント場の基本情報は以下です。

テント泊のトイレは上の写真の右の方にある建物でしたが、テント場は小屋から5分~10分離れているので、少しだけ不便でした。

  • 料金:1泊1人2,000円(トイレ利用料含む)
  • 水場:なし(有料1リットル200円)
  • 開設期間:7月上旬~9月下旬
  • 張数:20張
  • 予約の要否:不要
  • docomo電波:テント場は届きませんでしたが、小屋とテント場の間にある展望台からは届きました。

張数は20程度とのことですが、この日は繁忙期だけあって、20張をこえて(40張くらい?)ぎゅうぎゅう詰めに張られていたと思います。。

小屋に近いテントスペース(ひょうたん池手前)はすでに埋まっており、ひょうたん池の周囲のスペースにテントを張りました。ここからは三ッ岳方面の眺めが良かったです。

テント場から少し歩くだけで、下の写真のような素晴らしい稜線の景色を見ることができました。

この日は山の日の前日であったため、さすがに登山者は多く、小屋近くや池のそばなど各エリアのテント場はいずれも超満員でした。下の写真のように、テントを張るスペースは残っておらず、遅く到着した人は、すでに張ってあるテントを移動してもらいながら張る状態でした。。

私は、テントを張る場所はプライベート感がほしいのですが、この日は難しく、張り網をするのも大変でした。隣のテントが近すぎて、張り網をあまり伸ばすことができませんでした。

夕食は、いつものようにレトルトパスタ、朝食は棒ラーメンを食べました。

テントを立てて休憩した後、烏帽子岳までの往復登山をしてみました。烏帽子小屋から烏帽子岳までのコースタイムは上り下りともに30分で、手軽に行ってこれました。

烏帽子岳は山頂がとんがって非常にかっこよい山でした。間近で見ると、そのかっこいい山容に圧倒されます。

山頂付近は鎖場もあって、少し怖いですが、特に問題なく通過できました。

③裏銀座縦走路は期待通り絶景の連続だった(2日目)

翌朝は早朝にテントを畳んで、4時過ぎの暗いうちに出発し、ヘッドライトの明かりを頼りに歩き始めました。岩がごろごろしたところは道を見失いそうになるものの、北アルプスなのでマーキングがしっかりしており、歩行には問題ありませんでした。

朝日でだんだんと明るくなっていき、稜線がの景色が変わっていく様子が素敵でした。

山の景色だけでなく、稜線上にはいくつも咲き乱れていた高山植物も見どころでした。

夜が明けたころに野口五郎小屋を通過して、野口五郎岳に到着しました。この山の名前は、集落「野口」に由来し、「五郎」は石が転がっている場所の「ゴーロ」の当て字だそうで、歌手の野口五郎はこの山から名前をもらったそうです。

この辺は周囲360°どこを見ても美しい山の絶景で、感動的でした。人工的なものはなく、ただただ美しい景色しか目に入らない状態で、ここまでの景観となるのは裏銀座であるからこそだと思います。

見えた山は、鷲羽岳、水晶岳、槍ヶ岳、燕岳、大天井岳などでした。

野口五郎岳を過ぎると、竹村新道への分岐が現れて、南真砂岳を経由して竹村新道を下山しました。

南真砂岳からは、槍ヶ岳や鷲羽岳方面が本当綺麗に見えました。

槍ヶ岳を何度も見て別れを惜しみながら、竹村新道の樹林帯へ降りて行きました。

④竹村新道の下りは本当きつかった(2日目)

竹村新道は登山者が少ないためか、あまり整備されておらず、藪っぽい場所があって歩きにくかったです。。だらだらと長く、急下りもあって、テント泊の重い荷物を背負った体に堪えました。

下の写真のように登山道は一部草だらけとなっており、よく地面を見ておかないと迷ってしまう感じでした。

標高が下がってきて、樹林帯なのに日差しもあって、ここの下りは非常に暑かったです。

どんどん下っていくと、高瀬川が見えてきました。

⑤湯俣温泉から七倉温泉までひたすら長かった(2日目)

へとへとなりながら竹村新道を抜け、ようやく湯俣温泉(晴嵐荘)に到着しました。

沢登りの恰好をした登山者をちらほら見かけたので、ここから伊藤新道を登って三俣山荘へ向かうのでしょう。

ジップラインを使わず川を渡る道を探すのに1時間くらいかかった・・

私は早く七倉山荘へ下山したくて先を急いだのですが、ここで困ったことに、高瀬川を横断するための道がないのです。ジップラインがあったのですが、見た目怖くて、高所恐怖症の私は乗りたくありませんでした。

ジップラインを使わずに向こう岸へ渡るため、高瀬川の渡渉を試みたのですが、流れが急すぎてこけそうになって、諦めました。。

渡渉できる場所を探して、うろうろしていたところ、下の写真のように通りすがりの方に渡渉できる場所があることを教えてもらい、ようやく渡れました!

この道を探すだけで1時間ほどロスして、余計に疲れました・・。

川を渡った後は、ほぼ水平な登山道をひたすら歩きました。

途中"名無避難小屋"という面白い名前の避難小屋があり、ここに泊まることも考えましたが、もう少しなので先を急ぎました。

ようやく湯俣温泉登山口に着いたのですが、ここから七倉山荘まであと2時間くらい歩かなくてはなりません。

足が痛いし、暑くてたまらず、何度も休憩しながら歩きました。。

高瀬ダム調整湖に着くと、タクシーが客待ちをしており、声をかけてきましたが、頑固な私は断って七倉山荘まで歩きました。

ダム湖を下り、再び暗くて怖いトンネルを通り、ようやく七倉山荘に到着しました。

2日目のコースタイムは12時間半もあり、テント泊の荷物を背負って歩くのはきつかったです。。

まとめ

8月の山の日に、裏銀座縦走ルート一部だけを1泊で縦走して絶景を堪能したので、登山した様子と烏帽子小屋テント場でテント泊した様子を紹介しました。

野口五郎岳付近で見られる周囲360°の絶景は素晴らしすぎるので、是非ともおすすめしたい周回の縦走ルートです。私は1泊で行きましたが、このルートは竹村新道の下りが特にきついので、湯俣温泉でもう1泊した方が良いかもしれません。

裏銀座縦走の縦走は、アクセスや体力的に難しいイメージですが、私が歩いた登山ルートであれば、完全縦走よりも気軽に取り組めると思うので、裏銀座縦走ルートを初めて歩きたい方に是非ともおすすめです。