
初冬の富士山へ雪山登山した(9合目くらいで撤退)
2009年11月22日から1泊で、初冬の富士山へ冬季登山をしました。16年も前のことなので、記憶を辿りながら書いています。
11月末の富士山はすでに積雪があり、十分な積雪があって本格的な雪山装備が必要でした。12本爪アイゼンを装着して富士吉田ルートを登りましたが、9合目付近で強風のため撤退を余儀なくされました。
この日は山岳会の先輩3人と計4名で行きました。登山口は富士吉田口1合目の馬返で、7合目でテント泊をしました。
なお、当時は富士山の外国人登山客は多くなく、冬に登ることに厳しく規制されていませんでした。冬季のテント泊も禁止と明言されていなかったと思われます。
現在とは状況が異なりますが、当時の冬季富士登山の体験を記録として残しておこうと思います。
富士吉田口1合目の馬返について
冬季富士登山の登山口は富士吉田口1合目の馬返
富士吉田口1合目の馬返は、富士スバルライン料金所の手前にある冬季富士登山の登山口です。下の地図の場所にあり、中央自動車道の河口湖ICから約13km/25分のところにあります。
駐車スペースがあり、ここから雪山登山を開始します。馬返という名前は、昔はここから先は馬で登れなかったことに由来しています。

1日目:馬返から7合目へ
朝8時半くらいに出発
1日目は朝8時半くらいに出発しました。天気は多少雲はありましたが良好で、青空も見えていました。 馬返から登り始めると、しばらくは樹林帯の中を歩きます。11月末ですが、標高が低いところはまだ積雪がなく、普通の登山道を歩いていく感じでした。
4合目の案内板
標高が上がってくると、4合目の案内板が見えてきました。このあたりから積雪が目立ち始めました。

車通行止めのゲートを越える
途中で車通行止めのゲートがありました。富士スバルラインは冬季閉鎖されており、ここから先は歩行者のみが進むことができます。

佐藤小屋を通過
さらに登っていくと、佐藤小屋が見えてきました。冬季は営業していませんが、山小屋が見えると安心感があります。

雪山登山道の様子
標高が上がるにつれて、積雪が増えてきました。11月末の富士山でも十分な積雪があり、本格的な雪山装備が必要でした。

積雪量は場所によってかなり差がありましたが、7合目付近では膝くらいまで雪がある箇所もありました。風の強い場所では雪が飛ばされて地面が見えているところもあれば、吹き溜まりになって深く積もっているところもありました。 12本爪アイゼンを装着して登りました。どの区間でつけたか正確には覚えていませんが、7合目以降は確実につけていました。アイゼンがあることで、ガチガチに固まった雪の斜面でも安定して歩くことができました。

花小屋を通過
さらに登っていくと、7合目の花小屋が見えてきました。冬季は閉まっていますが、建物が見えると現在地を確認できるので助かります。

12時45分頃に花小屋当たりでテントを張る
12時45分頃に花小屋に到着しました。
この日はここらへんで冬季ビバークのためにテントを張りました。
強風に備えて、しっかりと固定しました。雪の上にテントを張るのは大変でしたが、なんとか設営することができました。 冬の富士山は風が強いため、テントが飛ばされないように雪を掘って整地し、ペグの代わりに雪を固めてアンカーを作りました。
先輩たちの経験があったからこそ、安全に雪山テント泊をすることができました。テントの中は外よりは暖かいですが、それでも気温はかなり低く、防寒対策が重要でした。

7合目から見えた風景
7合目からの風景は素晴らしく、眼下には雲海が広がっていました。天気が良かったので、遠くまで見渡すことができました。

夕方になると気温が急激に下がり、テントの中は非常に寒くなりました。夕食を食べて、早めに寝袋に入りました。
2日目:9合目で撤退
のんびりと8時ぐらいに出発
翌朝はのんびりと8時ぐらいに出発しました。この日は特に天気が良く、青空が素晴らしく綺麗でした。

7合目から登り始めると、雪はさらに深くなり、アイゼンがしっかり効いて安心して歩くことができました。
青空と雪景色が美しい
青空を背景にした富士山の雪景色が本当に美しく、疲れを忘れさせてくれました。



9合目付近で強風のため撤退
8合目を過ぎて9合目付近に差し掛かると、風が急に強くなりました。雪煙が舞い上がり、視界も悪くなってきました。

山頂付近を見上げると、さらに強風が吹いているように見えました。先輩が山頂付近の状況を判断し、これ以上進むのは危険と判断して撤退することにしました。 私には行けるように思えましたが、山岳会の先輩の判断なので仕方ありません。雪山登山では安全第一なので、撤退は正しい判断だったと思います。

雲海のある風景
撤退を決めてから下山を開始しましたが、雲海のある風景が素晴らしく、何度も立ち止まって写真を撮りました。


山頂には到達できませんでしたが、青空と雲海、雪景色という素晴らしい景色を見ることができ、満足度は高かったです。
富士吉田コースを下山
下山は来た道(富士吉田コース)を下りました。下りは登りよりも早く、7合目のテント場を撤収して、馬返まで戻りました。 無事に下山することができ、ホッとしました。

まとめ:11月末の富士山は本格的な雪山装備が必須
11月末の富士山は、すでに十分な積雪があり、本格的な雪山装備が必須です。12本爪アイゼンは必ず必要で、防寒対策もしっかりする必要があります。 当時は冬の富士山登山に厳しい規制がありませんでしたが、現在は冬季の登山は禁止されているようです。
9合目で撤退を余儀なくされましたが、先輩の判断は正しかったと思います。雪山登山では、無理をせず、安全第一で行動することが重要です。
それでも、青空と雪景色、雲海という素晴らしい景色を見ることができ、印象深い山行となりました。
初冬の富士山は、経験豊富な雪山登山者にとっては魅力的なルートですが、十分な準備と慎重な判断が必要です。