Trip by myself

ツアーを使わず、すべて自分でアレンジ!普通のサラリーマンが行った、"格安旅行"(主にアジア圏)で見た景色や、旅行ノウハウを紹介!最近ハマりだしたキャンプ、久々に再開した登山の情報も紹介!

【ブログ】北岳山荘でテント泊して南アルプスの白根三山1泊2日の縦走した様子を紹介

南アルプスの白根三山(白峰三山)とは?

白根三山は、南アルプスにある北岳(標高3,193)、間ノ岳(標高3,190m)、農鳥岳(標高3,026m)の3つの山を総称した呼び方です。白根三山は"白峰三山"ともいうそうで、"白根"は平家物語に記述された呼び方で、"白峰三山"は登山家の小島烏水による呼び方だそうです。

3つの山は、北から北岳、間ノ岳、農鳥岳の順に稜線でつながって登山道が整備されており、縦走登山ができるようになっています。それらを結ぶ稜線は森林限界を超えているため、360度の大展望の縦走を楽しめます。

北岳と間ノ岳はいずれも日本百名山、農鳥岳は日本二百名山に選定されているため、3山の縦走登山は非常に豪華なものと言えます。

2023年10月に北岳山荘テント泊の1泊2日で白根三山を縦走した

私は2023年10月6日に北岳山荘にテント泊して、白根三山を縦走しました。

いつか行こうと憧れていた縦走で、稜線の素晴らしい絶景に感動しながら、期待通りの山行となりました。本記事では、白根三山縦走路を歩いた様子と、北岳山荘でテント泊した様子を紹介したいと思います。

白根三山の登山ルート

白根三山を縦走する一般的なルートは、以下の地図にように、山梨県南アルプス市の広河原を出発して奈良田へ下山するルートです。私もこのルートを歩きました。

奈良田から出発することもできますが、上りが長くてきついので、広河原から登る方がよいでしょう。

各区間の標準コースタイムは以下のようになっており、全行程で18時間15分もあり、非常に長丁場となるので、1泊か2泊が必要となります。山小屋はいくつかあるので、自分の体力に合わせた場所から選べます。

  • 広河原~北岳:6時間35分
  • 北岳~北岳山荘:55分
  • 北岳山荘~間ノ岳1時間40分
  • 間ノ岳~農鳥岳:2時間30分
  • 農鳥岳~奈良田:6時間35分

私は1泊2日で北岳山荘に泊まったのですが、2日目のコースタイムは10時間超えでなかなか厳しかったです。やはりテント泊の重い荷物は体に負担でした。

白根三山登山口の広河原へのアクセス方法

車で登山口へアクセスする場合、マイカー規制があるため、下の写真の奈良田駐車場に車を停めて、ここから広河原へ路線バスで行くことになります。

バス停は、駐車場から歩いて100mくらいの奈良田湖そば(以下地図の印のあたり)にあります。

なお、奈良田駐車場はシーズン中混雑するので、駐車場で前夜泊するなど、確実に駐車できるよう工夫が必要だと思います。

ちなみに、奈良田から広河原のバス料金は片道1,600円(1,300円+利用者協力金300円)となっています(2025年4月現在)。

広河原から奈良田まで1泊2日で縦走した様子

広河原から出発し、白根三山を縦走して奈良田へ下山するまでの様子を紹介したいと思います。

広河原から北岳へ登る

最初にバスで広河原山荘に到着し、ここからスタートとなります。広河原山荘は2022年に改装したそうで、外観は山小屋風で、中は液晶ディスプレイとか多用して近代的な感じでした。小屋泊だけでなくテント泊もできるようです。

広河原山荘を出発すると、まずは樹林帯を歩いて白根御池小屋へ向かいます。白根御池小屋を通らず、より距離が短い大樺沢ルートもありますが、土砂崩れで通行止めとなっていました。

白根御池小屋に到着すると、多くの登山者が休憩していました。ここはテント泊もできるようですが、北岳山荘テント場を予約しているため、先を急ぎました。

白根御池小屋を過ぎてからは、右俣と左俣コースに分かれますが、私は左俣コースの方を進みました。ひらすらの登りでかなりきつかったです。。

この辺がちょうど紅葉しており、綺麗でした。

登る途中、右手には北岳バットレスと思われる岩場が見えました。この岩場をクライマーが登るのでしょう。この日はよく見えませんでした。

登山道からは鳳凰三山、間ノ岳、富士山などが眺望でき、きつい登りの疲れを癒してくれました。

北岳に登頂

ひたすら登って北岳に登頂しました。山頂からの眺めは素晴らしく、富士山、山梨の市街地、間ノ岳へ続く大迫力の稜線など、360度の大展望でした。

富士山もくっきりと綺麗に見えました。

鳳凰三山の稜線も見えました。

北岳から見た間ノ岳への稜線はかっこよかったです。

北岳山頂を後にし、上の写真で稜線の鞍部に位置する北岳山荘へ下り、テント泊受付と設営をしました。

翌日早朝出発で間ノ岳に到着

テント泊の翌日は、早朝4時半頃にはテントを撤収して出発しました。北岳山荘から奈良田まで当日中に下山するため、早出する必要がありました。

空が明るくなる頃に、間ノ岳に到着しました。薄雲はありますが、周囲の山々がくっきりと見え、素晴らしい景色でした。

白根三山縦走路は絶景の連続

間ノ岳を過ぎると、眼下に農鳥小屋を見ながら、西農鳥岳と農鳥岳へ向かいました。

農鳥岳へ向かう稜線は絶景の連続で、素晴らしかったです。写真撮りまくりでした。

農鳥小屋に到着しました。管理人不在ですが、大門沢小屋へあらかじめ予約入れることで、素泊まりまたはテント泊で泊まれるようです。この日も朝支度している方を数人見かけました。

農鳥小屋を過ぎて、西農鳥岳へ上る途中から間ノ岳方面へ振り返ると、間ノ岳のどっしりと山容を見ることができ、これが素晴らしかったです。

農鳥岳に登頂

西農鳥岳を過ぎ、農鳥岳へ登頂しました。

北岳のとがった山頂が目立ちました。

北岳方面の反対側は、ずっと南へ延びる南アルプスの稜線と塩見岳(日本百名山)が見えました。

富士山もばっちり見えました。

大門沢小屋を通って下山

農鳥岳を過ぎても、絶景の連続です。南アルプスの広大な稜線が連なる様子が非常に美しかったです。緑色の山々が連なる様子から、南アルプスの山深さが感じられました。

懲りずに何度も富士山の写真を撮ってしまいます。富士山は登る気にならないですが、見る分には素晴らしいです。

大門沢下降点という分岐に到着し、下山を開始しました。

大門沢の沢沿いルートとなっており、いつでも水が汲めるため、ペットボトルに入れて持ち歩いていた水を捨てて歩きました。

大門沢小屋に到着し、小休憩をとりました。

この後も基本的に沢沿いの変化に富んだルートで、割と楽しめました。赤テープをちゃんと見ておかないと迷うような箇所もあり、注意が必要でした。

最後は車道歩きをして、駐車場がある奈良田に到着です。重い荷物を背負って長時間歩いた後の車道歩きはきつかったです。。

13時半くらいに駐車場へ到着でき、無事に下山完了しました。憧れであった白根三山縦走を踏破し、達成感がありました。

北岳山荘テント場の設備解説、テント泊した様子

北岳山荘は、北岳から間ノ岳へ向かう途中にある標高2,900mにある山小屋です。北岳までの標準コースタイムは、小屋から北岳へ行くには上り1時間20分、下り55分となっています。

テント泊の重い荷物を持って広河原山荘を出発し、北岳登頂後に疲れた体でようやく到着しました。

北岳山荘テント場の基本情報は以下です。

  • 料金:1泊1人1,100円(2025年4月現在の料金)
  • 開設期間:6月中旬〜11月初旬
  • トイレ:あり(利用料は宿泊料に含む)
  • 水場:あり
  • 張数:80張
  • 予約の要否:必要(南ぷすリザーブというWebサイトから)
  • docomo電波:良好

テント場の事前予約が必要なのが正直面倒でした・・。天気が悪かったら直前にキャンセルする必要あるし、当日疲れてたどり着けなかったらどうしよう、逆に早く着きすぎて農鳥小屋テント場まで行く時間があったらどうしよう、などの不安もありました。テント泊の予約制はやめてほしいですね。。

目前の北岳と富士山の遠望で絶景テント泊

北岳山荘テント場のロケーションは素晴らしく、テント場から大迫力の北岳山荘と、遠くに富士山を見ることができます。北岳を眺めながら優雅な時間を過ごせました。

テント場から南東方面を見ると、南アルプスの山々を背景に、富士山が見えます。

北岳と富士山の両方を眺められるとは、非常に贅沢なテント場です。

トイレ

テント泊用のトイレは冷蔵庫みたいなが外観ですが、バイオトイレとなっており、山小屋の横に設置され、清潔に保たれていました。

水場

水場は、山小屋入り口のところにある蛇口から汲むことができました。枯れているのを心配していましたが、ちゃんと確保できてよかったです(小屋から往復90分で沢の水くみ場へ行けるとのことですが、ちょっと遠いのでここに到着するまで心配でした。。)。

北岳を見ながら優雅にテント泊を楽しめた

私は以下のように、ハイマツを切り開いたスペースにテントを張りました。この位置からだと富士山は見えませんが、周囲のテントと距離を確保でき、抜群のプライベート感が得られました。北岳はばっちりと見え、テントから顔をのぞかせる度に、その圧倒的な存在感に驚かせられました。

私のテントから北岳の夕焼けも見ることができました。

テント場からは富士山の夕焼けも見られました。

夕飯はレトルトパスタ、朝食は棒ラーメンを食べました。

テント泊した翌日は長丁場となるため、早朝4時半頃に暗い中出発しました。

まとめ

広大な南アルプスの中でもハイライトといえる白根三山を、北岳山荘テント泊で縦走した様子を紹介しました。

白根三山の縦走はいつか行こうと思っていたものの、距離が長いため後回しにしていましたが、今回体力をつけて、なんとか1泊で行ってくることができました。

縦走路から見た景色は、事前に予想した以上に素晴らしいもので、登山する方には是非とも歩いてほしいと思います。テント泊ではなく山小屋を活用することで、ある程度の体力で踏破は可能でしょう。

南アルプス白根三山縦走、是非ともおすすめします。