
- 苗場山ふもとにある、徒歩でしか行けない赤湯温泉山口館
- 赤湯温泉山口館のアクセス方法
- 今回歩いた登山道
- 駐車スペースから山口館まで歩いた様子
- 赤湯温泉から苗場山登山をした
- 赤湯温泉山口館にテント泊して温泉を楽しんだ様子
- まとめ
苗場山ふもとにある、徒歩でしか行けない赤湯温泉山口館
苗場山は、新潟と長野の県境にある標高2,145mの日本百名山で、山頂にある広大な美しい湿原と周囲の山々の眺めが素晴らしいのが特徴です。
赤湯温泉山口館は苗場山の5号目(標高1,060m)にがあります。ここには車で行くことができず、登山装備をして徒歩でアクセスする必要あるのが特徴的です。徒歩でしか行けないため、苗場山登山者だけでなく、秘湯好きにも人気があります。
2025年7月に温泉+テント泊で苗場山登山
私は2025年7月19日(土)から1泊で、赤湯温泉と苗場山登山を楽しみました。
宿泊は、山口館手前にある清津川そばのスペースにテントを張って泊まりました。テント場は無料開放されており、特に山口館へ断りを入れる必要もなさそうで、ありがたく利用させてもらいました。
1日目にテントを張った後苗場山登山をしてテント場へ戻って泊まり、翌日は早朝に下山しました。

テント泊で温泉を楽しみ、さらに絶景の苗場山に登るという、贅沢な山行を楽しむことができました。テント泊、温泉、登山の3つ同時に楽しめるこのコースは是非ともおすすめしたいです。
本記事では、テント泊で赤湯温泉を楽しんだ様子と、赤湯温泉から苗場山を登山した様子を紹介したいと思います。
赤湯温泉山口館のアクセス方法
赤湯温泉山口館へ行くには車でアクセスする必要があり、新潟県湯沢町の苗場プリンスホテルから奥へ進み、清津川にかかる小日橋手前のスペースに駐車してから出発します。
苗場プリンスホテルから、駐車スペースとなる小日橋へ向かうルートを以下の地図に示します。このルートは道幅が狭い林道で、対向車がこないか心配になるくらいでした。
駐車スペースも狭く、せいぜい10台くらいかなと思います。駐車スペースから先は行き止まりで、Uターンするスペースもほとんどありませんでした。

私が行ったときは小日橋手前のスペースは満車だったので、バックして500mくらい戻り、路肩のスペースに停めました。休みの日は混雑するので、早めに到着した方がよさそうです。

今回歩いた登山道
苗場山の登山道はいくつもありますが、今回使ったのは以下の地図に示す、赤湯温泉経由の登山道です。小日橋をスタートして赤湯温泉を経由した後は、昌次新道という道を通って山頂へ向かいました。その後は来た道を下山してもよいのですが、より多くの景色を楽しむため、赤倉山を経由して下山しました。
標準のコースタイムは以下のようになっています。
赤湯温泉経由で苗場山まで行くには長くて結構時間がかかるので、やはり赤湯温泉で1泊して温泉を楽しみつつ、登るのがよいでしょう。
小日橋~赤湯温泉:2時間45分
赤湯温泉~苗場山:4時間
苗場山~赤倉山~赤湯温泉:4時間30分
赤湯温泉~小日橋:2時間30分
駐車スペースから山口館まで歩いた様子
小日橋からは、林道と登山道を歩くと(標準コースタイム約2時間半)、赤湯温泉山口館へ到着します。ほぼ平坦な道のりかと思っていましたが、割とアップダウンがあったので意外と疲れました。


上の写真の橋を渡ったところに無料のキャンプ場があり、ここにテントを張りました。キャンプ場というか、ただのテントを張るスペースって感じです。キャンプ場であることを示す看板や受付は特になく、焚火禁止の看板があるくらいです。張数としては10~15張程度だと思います。
私が到着したときはすでに4~5張ありましたが、張るスペースはありました。このあと数張増えましたが、苗場山登山して戻ってきて撤収する方もいて、最終的にこの日は4~5張程度となりました。無料でテント泊できるのに、意外に利用者は少ないなあという印象でした。穴場のテント場です。


ここから約3分進んだところに赤湯温泉の山口館があるのですが、山口館ではテント泊の受付を特にする必要はなさそうでした。
テントを張った後は、山口館の先に続く登山道を歩いて苗場山へ向かいました。


赤湯温泉から苗場山登山をした
山口館から先は沢沿いを歩いた後に清津川を渡って本格的に登山道となります。山口館は苗場山の5号目で標高1,060mに位置しており、苗場山頂の2,145mまで標高差1,000m以上のきつい登りです。

登山道は整備されており、樹林帯の中をひたすら登って行きます。


ところどころ木々の間から周囲の山々を眺めることができました。

登山道には1合か0.5合おきに案内の標識があり、それぞれ地名がついていました。ここは8.5合目の深穴岩ということころですが、名前の由来はよくわかりませんでした。。

この後は下の写真のように山頂が見えてきました。苗場山の山頂はぼてっとした台地状の特徴的な形状となっており、登山道から見ると迫力ありました。
ここまでの天気は良かったのですが、山頂は少し雲がかかっており、最高の景色が見えない心配がでてきました。

山頂付近から見下ろすと、下の写真のように一部でまだ雪が残っているのが分かりました。

山頂エリアに到着しました。ここは湿原となっているので、木道がしっかり整備されていました。
残念ながら、どんよりとした雲がかかっていましたが、木道の両サイドに広がっている湿原は尾瀬みたいで、素晴らしい景観です。


ところどころに池塘があり、周囲の景観と相まって非常に美しかったです。山頂付近でこのような景観を見られる山は珍しいと思います。訪れる価値大です。


苗場山の山頂自体は樹林帯に囲まれて、ただ標識があるだけでした。

山頂近くには苗場山頂ヒュッテがあり、休憩している方が大勢いました。ここは宿泊もできるので、夕日と朝日を背景とした湿原の景観を見られるのがうらやましいです。
苗場山は登山コースによっては3時間程度で山頂まで行くことができ、さらに苗場山頂ヒュッテで宿泊してのんびり過ごせば、初心者の方でも無理なく素晴らしい景色と山登りを楽しめると思います。

景色を存分に楽しんだ後、下山開始しました。下山ルートは上りと異なり、赤倉山を経由するルートにしました。赤倉山から先に、日本二百名山の佐武流山がありますが、このルートはとにかく地味で歩く人は少ないです。私が行ったとき、苗場山山頂から赤湯温泉へ戻るまで、登山者は一人も会いませんでした。。


閑散としたルートですが、下の写真のような綺麗な景観も見られました。

登山道は下の写真のように、少し藪っぽいですが狩り払いはされており、歩くのに問題ありませんでした。

赤倉山の山頂はただ標識があるだけで、周囲は木と草に囲まれて、展望ゼロでした。。

赤倉山からは長い長い下り坂をひたすら下り、赤湯温泉まで下りてきました。

赤湯温泉山口館にテント泊して温泉を楽しんだ様子
苗場山までのハードな登山を終えて、一旦テントに戻った後、温泉に入って疲れを癒しました。
赤湯温泉を利用するには料金箱へ入れるだけ
赤湯温泉の料金は500円で、山口館の玄関のところにある料金箱へ投函する仕組みでした。この手軽さは素晴らしいです。

温泉は女性と男性が分かれていますが、夜20時から翌朝6時までは男女の制限はなくなるそうです。ただ、夜は暗くてあまり入る気がしませんがね。。

赤湯温泉に入った様子
下の写真は青湯という女性用の風呂です。

こっちが男性用の薬師湯/玉子湯という男性用のお風呂です。2つの温泉はいずれも隣り合って、両方同時に楽しめるようになっていました。
薬師湯の方は立派な屋根付き建屋の中にあり、これなら雨の日でもゆっくり浸かれます。

登山用ザック持ち込みは禁止とのことですが、下の写真のように、衣類や小物類の置き場が設置されていました。

浴槽自体は小さいですが、多くの方がもう一つの玉子湯の方を利用しており、こっちの薬師湯は割とすいていたため、私はこっちをゆっくり利用させてもらいました。

赤湯温泉は塩化物泉という泉質だそうで、少し色があって、硫黄のような匂いも少ししました。湯温は私にとってはちょうど良く、暑くなっては出て涼んで、また入ったりを繰り返して楽しみました。

下の写真は玉子湯の方で、こっちは湯船が広いし、清津川を眺めながら入ることができ、人気でした。薬師湯とお湯自体の違いはあまり感じられませんでした。玉子湯の方が開放感があって、露天風呂としては最高ですね。



テント泊した様子
ゆっくり温泉に浸かった後はテントへ戻って、夕食を食べてのんびり過ごしました。


水場はないですが、そばを流れる清津川から汲みました。普通に美味しい水でした。
夕食はパスタ、翌朝はラーメンを食べました。


テント泊の翌朝は早く、3時半ごろにテントを畳んで出発し、5時ごろには駐車スペースの小日橋まで戻ることができ、早々に帰宅することができました。
ありがたく無料利用させてもらった赤湯温泉テント場の基本情報をまとめると以下になります。
- 料金:無料
- 開設期間:年中
- 水場:あり(そばを流れる清津川から)
- トイレ:あり(1回100円、テント場から徒歩3分の山口館)
- 張数:約10張
- 予約の要否:不要
- docomo電波:テント場でも山口館からも入りませんでした...
あと、すぐそばを流れる清津川の激しい水の流れは、音が結構うるさかったです。私は疲れていたので大丈夫でしたが、人によって気になって夜眠れない方もいるかもしれません。。
まとめ
絶景の苗場山を登山したうえ、赤湯温泉山口館で温泉につかってテント泊を楽しんだ様子を紹介しました。
ハードな登山をした後に温泉で疲れを癒すことができ、至福の時間をすごすことができました。さらに無料でテント泊をすることができ、財布に優しいのもありがたかったです。
今回紹介したコースは、テント泊、赤湯温泉、苗場山登山の3つを同時楽しむことができる、素晴らしい山行となると思うので、是非ともおすすめしたいです。